従業員が一人退職した場合、採用や教育にかけた費用や時間を鑑みると数百万円の損失になると考えられます。一度結婚や妊娠、育児、介護等により退職した社員は、貴重な経験を有しており、そのような元社員に活躍の場を提供するような再雇用制度(ジョブリターン制度)導入は、本人にとっても会社にとってもメリットがあると言えるでしょう。再雇用制度があることにより、将来は出産育児をしたいと考える女性社員が定着し、離職率が下がる効果も期待できます。
ただし、再雇用制度の実施にあたってはきちんとしたルールを確立しておくことが必要です。再雇用の実施のタイミングはもちろんのこと、現在の社員の労働条件等と比較しながら、以下のような内容を具体的に決めておく必要があります。
検討事項 | ポイント |
適用対象者 | 妊娠や出産、介護等を理由に退職した元社員に限定する。 懲戒対象者や会社都合退職者は適用外とする。 |
退職時の資格要件 | 勤続年数や、等級によって一定の要件を設定する。 勤続年数が短く貢献度が低い元社員が対象にならないような工夫が必要となる。 |
再雇用時の要件 | 離職の期間が長期に渡る場合、スムーズに職場に戻れない可能性が高くなるため、離職期間を一定の年数までに区切ることが必要となる。 |
労働条件 | 試用期間を設けるか否か、年次有給休暇の勤続年数を通算するか否か等を決めておく必要がある。 |
また、近年では企業の海外進出により、配偶者の海外赴任に伴いやむなく退職する方も増えています。
自社の仕事を理解し、海外で生活した経験や、培った語学力を併せ持った社員は、会社にとっても魅力的な存在です。海外から戻った際にもう一度活躍してもらうことを期待した制度の導入はワークライフバランスのシナジー効果を高める制度です。
弊社では再雇用制度規程(ジョブリターン規程)をご用意しています。一度是非ご相談下さい。